介護職用 便の拭き方の基本注意すべきポイント

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トイレ介助やおむつ交換などの排池介助を行う際に、排尿であれば気にせずに陰部を拭いている方もいるかと思いますが、便になると拭き方に苦慮する場合があります。綺麗にしたいけど中々に綺麗にならない、本当にこの拭き方でいいのか?など疑間を感じて、もっと上手く拭けるようになりたいと思っている方も多いのではないでしょうか?ここでは便の拭き方の基本や注意すべきポイントなどについてご紹介していきます。

 

便の拭き方の基本について

便を拭く際の基本は大きく分けると3つあります。①おむつである程度拭う②便は前から後ろに拭く③出来るだけお湯で洗い流すです。この3つの基本を押さえるだけで、便を拭くことは非常に楽になりますし、何よりも綺麗にすることが出来て、清潔の保持が出来ます。それぞれ見ていきましょう。

おむつである程度拭う

便が出ているとどうしても先にタオルで拭いてしまいがちですが、いきなりタオルで拭いてしまいますと便が伸びて余計に汚れてしまうことがあります。特に柔らかい便や下痢便の際はこういった状態になりがちなので、いきなりタオルで拭くということは避けておいた方が良いです。便を付けていたおむつで取り除いた上で、タオルで拭くと良いのです。おむつは吸収性もよいですので、特に下痢便の際に使用すると綺麗に拭くことができます。便が出たからといっておむつの全部が便で汚れていることはあまりないかと思います。特におなか辺りのおむつは全く汚れていないこともあるでしょう。そういった汚れていない部分を使って先に便をある程度拭いておきます。先に便の固まりは除いておいた方がそのあとの作業が断然やりやすいといえます。

便は前から後ろに拭く

これは便を拭く際の基本的な動作です。便が出ている場合は、前から後ろに拭きます。その理由としては後ろから前に拭いてしまいますと、腔に便が入りこんでしまって、感染症などを引き起こしてしまうリスクがあるからです。また男性高齢者でもあっても陰部に便が付きやすくなってしまいますので、尿道に便が入って尿路感染などを引き起こしてしまう可能性がありますので、必ず便は前から後ろにやさしく拭くようにしましょう。

出来るだけお湯で洗い流す

便を拭く場合、拭くだけである程度綺麗になりますので、拭いたら終わりと考える方もいるかと思いますが、便は想像以上に皮膚に留まりやすい物です。粘着質な便もありますので、拭くだけでは綺麗になりませんので注意しておきましょう。私たちが例えば失禁した場合、タオルだけでは拭くのは気持ち悪いかと思います。匂いも付いたままです。出来るだけシャワーを浴びたいと思うでしょう。それと同じで高齢者もお湯で洗い流さないと不快を感じてしまう方もいるのです。ある老人ホームでは便失禁をした高齢者に対してはその日にお風呂に入ってもらう施設もあるほどです。毎回入浴というのは大変だと思いますので、便失禁があればお湯で洗い流して、出来れば石鹸で清潔にするようにしましょう。

 

便の失禁の注意点

便を拭く際の基本は分かったと思いますが、便をした際どのような箇所に注意が必要でしょうか?精神面も考慮した注意点をご紹介していきます。

便をした高齢者に配慮する

便をした高齢者の心理としては「恥ずかしい」「申し訳ない」と思う方が多いようです。認知症の方であれば、自分が便をしたことが分からないという方もいますが、認知症の程度によってはそういった思いを持つ方もいます。そのような思いを持っている方に対して「臭い」「大変だ」というのは厳禁ですし、それに類似した言葉について控えなければいけません。また、4人部屋などの多床室の場合に「たくさん出ましたね」「立派な便が出ていますよ」といった声掛けも厳禁です。高齢者は自分が出した便に対して羞恥心を持っていますので、他の人に聞かれることを不安に思っているケースがあります。便を出した高齢者に対しては、出来るだけ便の状態などには触れずに、日常的な会話をした方が良いと言えます。私たち介護職が考えるよりもはるかに、高齢者は便に対して敏感になっていますので注意点であると言えます。

便失禁をした時に気を付けたい観察点

便失禁をした場合はどのような点に注意して観察をしていけば良いのでしょうか?まず高齢者の特性として排便をした際、血圧が下がってしまう方もいるということを覚えておきましょう。中には意識を失う人もいます。そのため、排便の匂いがしたらまずは高齢者の状態を観察する、顔色はいつもと違わないか、意識ははっきりしているか、受け答えはしっかりできるかなど、低血圧症になっていないか確認をしましょう。もし様子がおかしい場合は、無理におむつ交換をせずに様子観察をして、状態が回復するまではそのままにしておきましょう。おむつ交換は左右を向くなど、高齢者に負担をかけてしまいますので注意が必要であると言えます。

 

匂い対策について

高齢者の便失禁は他の高齢者にも影響を与えてしまいます。特に匂いについては注意が必要です。例えば、みんなが集まっている食堂で便失禁をしてしまった場合、匂いが食堂に充満してしまって中には食欲を無くす方もいるでしょう。また、気分を悪くしてしまう方もいます。匂いについてはどのような解決策があるのでしょうか?まず集団で生活をしている場面で便失禁があった際は、窓を開けるなど物理的に匂いを外に出すことが大切です。また便失禁をした高齢者は個室に連れていき、おむつ交換をすることも必要です。窓を開けるだけでは匂いが取れない場合は、換気扇を回す、外に向けて扇風機を回すなど中の空気を出来るだけ外に出すようにすると良いでしょう。匂い対策として芳香剤を置くなどの対策がありますが、これは高齢者によっては気分を悪くしてしまうなどの弊害が生まれますので注意が必要です。

 

まとめ

便の拭き方は、出来る限り先に便を拭う事、前から後ろに拭くこと、お湯で洗い流すことが大切になります。また、匂いの対策、声掛けの注意点、低血圧の注意点などにも気を付けて排便の介助を行うようにしましょう。介護職としては、高齢者の便を介助することは大変ですが、高齢者にとって排便をすることは喜ばしい事です。適切に排泄介助をすることによって高齢者は気持ちよく、負担なく生活を出来ますので是非覚えておきましょう。

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