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はじめに
ますます進む高齢化社会に欠かせない介護の仕事は、責任あるやりがいの大きな仕事です。
社会から常に必要とされる仕事なので、安定した収入を期待できるメリットもあります。
では具体的な介護職のボーナスはどのくらいでしょうか。
この記事では、介護職のボーナスに関する疑問を徹底調査し、解説します。
ボーナスの平均額・支給時期・査定の基準にほか、ボーナスアップのコツまで紹介しています。
現在介護職として働く方や、これから介護に携わってみたい方に役立つ内容です。
介護の仕事のボーナス平均額ってどのくらい?
介護職のボーナス平均額は、条件によって異なるため、
・男女別
・年齢別
・勤続年数別
以上の条件ごとに平均額をまとめました。
介護の仕事のボーナス平均額・男女別
男性 | 女性 |
651,710円 | 603,814円 |
参考:事業所調査「事業所における介護労働実態調査 結果報告書」
男性の方が賞与額の平均は高い傾向にあります。
介護の現場は力仕事や体力の必要な仕事も多いため、力や体力に自信のある男性は重宝されがちです。
また、男性は次第に役職がつき、長く働き続けるケースが多いこともボーナス平均額が高くなる理由のひとつです。
介護の仕事の年齢別のボーナス平均額
年齢 | ボーナス平均額 |
20歳未満 | 327,039円 |
20歳以上25歳未満 | 472,642円 |
25歳以上30歳未満 | 536,152円 |
30歳以上35歳未満 | 592,070円 |
35歳以上40歳未満 | 626,015円 |
40歳以上45歳未満 | 665,915円 |
45歳以上50歳未満 | 673,715円 |
50歳以上55歳未満 | 662,065円 |
55歳以上60歳未満 | 665,860円 |
60歳以上65歳未満 | 541,601円 |
65歳以上70歳未満 | 416,611円 |
70歳以上 | 338,264円 |
参考:事業所調査「事業所における介護労働実態調査 結果報告書」
介護職の年齢ごとの平均賞与は、約33~67万円と大きな幅があります。
年齢が上がるにつれて平均賞与も上がりますが、45歳以上50歳未満でピークを迎えたあとは、少しずつ下がっています。
介護職で働く人は、20代前後から働き盛りの40代・50代、そして定年を過ぎた65歳以上まで幅広いことも、平均賞与額の開きと関係があるでしょう。
介護の仕事の勤続年数別のボーナス平均額
勤続年数 | ボーナス平均額 |
1年未満 | 287,072円 |
1年以上2年未満 | 338,530円 |
2年以上3年未満 | 512,224円 |
3年以上4年未満 | 551,866円 |
4年以上5年未満 | 568,762円 |
5年以上10年未満 | 608,791円 |
10年以上15年未満 | 674,301円 |
15年以上20年未満 | 777,659円 |
20年以上 | 946,325円 |
参考:事業所調査「事業所における介護労働実態調査 結果報告書」
勤続年数から見た平均賞与は、1年未満と20年以上の人で約29~95万円と差があり、年齢別の平均賞与額よりも大きく開いています。
このことから、長く働き続けるほどボーナス額は上がりやすく、収入アップを期待できるとわかります。
介護の仕事の保有資格別のボーナス平均額
保有資格 | ボーナス平均額 |
介護福祉士 | 629,134円 |
介護職員初任者研修 | 473,650円 |
実務者研修 | 486,322円 |
社会福祉士 | 742,254円 |
その他の資格 | 665,825円 |
無資格 | 419,200円 |
参考:事業所調査「事業所における介護労働実態調査 結果報告書」
看護福祉士の資格を取ると、最も大きく賞与額が上がると期待できます。
介護職初心者向けの介護職員初任者研修を修了すると、無資格の場合に比べて約5万円ボーナスが上がるので、早めの修了がおすすめです。
介護の仕事の施設形態別のボーナス平均額
施設形態 | ボーナス平均額 |
訪問系 | 548,220円 |
施設系(入所型) | 746,924円 |
施設系(通所型) | 507,978円 |
居住系 | 497,211円 |
居宅介護支援 | 575,260円 |
参考:事業所調査「事業所における介護労働実態調査 結果報告書」
施設ごとに提供する介護サービスの内容が異なるため、賞与平均額には差があります。
夜勤がある入所型施設へ勤務した場合、最も賞与は高くなる傾向にあり、夜勤のない通所のみの施設は低くなっています。
介護の仕事のボーナスはいつ支給される?
介護職のボーナスは、一般企業と同じく夏と冬の年2回のケースが多く、7月と12月頃の支給です。
しかし支給の仕方やいくらかは、勤める施設の運営会社・法人に異なります。
中にはボーナスの支給が年3回支給の職場もあり、独自のルールを設定している場合があります。
いつボーナスをもらえるかは、勤務先へ尋ねて確認しておきましょう。
なおボーナスの支給は会社の義務ではないため、職場にゆだねられており、経営状況によってはボーナスなしの可能性もあります。
それまで経営が好調でボーナスがあったにも関わらず、本年度は業績悪化のためボーナスが少ない、またはカットになるかもしれません。
就職先・転職先を探すときは、職場の運営会社の業績や企業規模が大きく安定しているかも、チェックしましょう。
介護の仕事のボーナス査定の基準は?
介護職は売上など目に見える成績がないため個人の業績評価が難しく、基本給をもとにボーナス額を算出するケースが多くなっています。
基本給、つまり月給は職員の年齢や勤務年数などにより決まるため、職員の年齢が上がる・介護職の経験年数が増える・職場への勤続年数が長くなるにつれて、ボーナス額アップを期待できます。
しかし、欠勤や遅刻が多い場合はボーナス査定にマイナス評価のつくおそれがあり、日頃の勤務態度にも気を付けましょう。
介護の仕事でボーナスをアップさせるためには
介護の仕事はやりがいがあるものの、大変さを感じることも少なくありません。
それでも働きに見合った収入を期待できれば、モチベーションの維持に役立ちます。
収入を増やす方法のひとつが、ボーナス額のアップです。
この章では、ボーナスアップを期待できる方法を4つ紹介します。
介護の資格を取得する
介護系の資格を取ると、基本給のアップや資格手当がつくことを期待できる職場が多いため、現在の職場でボーナス額を上げるには、資格取得にチャレンジしましょう。
初心者向けの資格から順に取ると、着実に上位の資格へ向けて勉強できます。
まずは、介護職員初任者研修と介護職員実務者研修の修了をめざし、その後、介護福祉士、介護支援専門員など、自分が学びたい内容や取り組みたい業務に応じた資格を取りましょう。
管理職・役職に就く
役職を持つと基本給に役職手当がプラスされ、月給アップした結果、ボーナス額が上がると期待できます。
職場によっては基本給アップの可能性もあるため、現在の職場で収入増を目指すのなら、管理職など役職につくことを目指しましょう。
介護職での役職とは、主任・ユニットリーダー・サービス提供責任者などがあります。
役職を経験すると、あなた自身のリーダーシップやチームマネジメントのスキルも磨けてスキルアップにつながり、担当できる業務の幅を広げるチャンスです。
基本給の高い職場に転職する
現在の職場で大きなボーナス額アップを期待できない場合、基本給の高い職場への転職もひとつの方法です。
介護業界は基本給がボーナスの計算基準とする職場が多く、今よりも基本給の高い職場へ転職するとボーナスも上がる可能性があります。
派遣や転職エージェントの利用
介護業界で転職先を探すには、転職エージェントへの相談もおすすめです。
転職エージェントは転職活動のプロであり、あなたの希望条件やキャリアプランに合う求人情報を紹介するほか、あなたに合いそうな職場の提案もしています。
「ボーナスアップや収入全体を上げる目的での転職がしたい」と、転職エージェントへ伝えれば、最適な職場探しをサポートしてくれるので、働きながらでも転職活動が可能です。
地元での転職に強い「アクタガワHRM」は、静岡県で20年以上の実績を持っており、転職に関する各種アドバイスや豊富な職場情報を提供しています。
まとめ
介護職のボーナスは、職員自身の年齢や保有資格、勤続年数などにより異なります。
しかし資格取得や勤続年数を増やすことは、自分自身で取り組めるため、積極的にボーナスアップを目指せます。
目指しやすい資格の勉強を始めてスキルアップし、少しずつ目標を高め、達成していきましょう。
介護サービスは今後ますます需要が高まると予想され、介護の仕事は社会にとって欠かせない重要なものです。
自分の行動次第でキャリアアップでき、収入増も期待できる介護職は、やりがいのある仕事と言えます。
介護業界への就職や同じ業界内での転職を考えている方は、ぜひ前向きに検討してみてください。