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はじめに
高齢化社会の進むなか、介護職として働く方々は社会に欠かせない重要な存在です。
やりがいがあると感じていても、収入面の不安を持つ方は少なくありません。
収入アップをめざす方法のひとつにダブルワークがあり、スキルを磨き本業と異なる経験ができるメリットもあります。
しかし副業を見つけダブルワークを始めると、体力的な負担が増え、スケジュール管理は難しくなりがちです。
この記事では介護の現場で働く方々へ向けて、ダブルワークのメリットとデメリット、注意点、おすすめの働き方を詳しく解説します。
あわせて、安心して副業へ取り組むためのサポート方法も紹介します。
ダブルワーク(副業)とは？
ダブルワークとは、2つの仕事を掛け持ちして働くことをいい、中には3つ以上の職場で働く方もいます。
本業が介護職の場合、同じ介護業界で2つの職場に就いて働く人もいれば、異業種の仕事を掛け持ちする人もおり、働き方はさまざまです。
この章では、介護業界内でのダブルワークについて解説します。
ダブルワークのメリットは？
介護職で働く方が同じ介護業界でダブルワークをするメリットは、収入アップ・スキル向上・キャリアアップに役立つなどがあります。
それぞれを詳しく解説します。
収入が増える
ダブルワークをすると収入源が増えるため、収入を増やせます。
収入アップすると生活のために使えるお金が増え、生活の質向上につながるメリットがあります。
本業の介護の仕事に加えて、夜勤を副業としてダブルワークに選ぶと毎月の収入が大幅に増えるでしょう。
増えた収入は、生活の質を向上させ暮らしの安心感を得られるほか、貯蓄に回すと将来の備えもできます。
趣味に使えるお金も増えるので、心の余裕や働く意欲にもつながります。
空いた時間を有効に使える
ダブルワークを空いた時間に入れると、有効な時間の使い方ができます。
介護職はシフト制をとる職場が多く、仕事の入っていない日中や夜間の時間帯を使って収入増などを狙えます。
例えば、働きたいものの、今の職場では希望の時間帯にスタッフがすでにおり、働ける時間が増えないと悩む方もいるでしょう。
そこで別の仕事や職場を見つけると、空いてしまった時間に別の仕事が入り、労働時間を増やせます。
経験やスキルを磨ける
本業と異なる職場で働くと、新たな人間関係を築けるうえに、異なる実務経験を積めます。
新たなスキルが身につくと、将来のキャリアアップにも役立つメリットがあります。
本業が施設内で介護サービスを提供する職場の場合、副業で訪問介護サービスを経験すると、スキルと経験の幅が広がり、本業の仕事にもプラスの影響があるでしょう。
ダブルワークのデメリットは？
メリットの多いダブルワークですが、デメリットも確認したうえで始めると安心です。
デメリットよりもメリットの方が大きいと感じれば、仕事を続けやすいので、事前に見ておきましょう。
体力的に大変
介護の現場は移動介助や入浴介助など、基本的に力仕事が多く、本業だけでも体力面での負担は大きくなっています。
そのうえで同じ日に別の職場での夜勤を入れたり、本業の休日をダブルワークにあてたりすると、回復の時間が少なくなります。
疲れがたまると職場での失敗やケガ、トラブルにつながりやすくなるため、ダブルワークは無理のない範囲にとどめましょう。
関わる人が増えるため、人間関係から精神的な負担を抱える場合もあります。
シフトの調整が難しい
介護の職場の多くがシフト制のため、本業の職場とダブルワーク先のどちらもシフト制の場合、調整が難しくスケジュール管理がしにくくなります。
本業と同じ時間帯で運営する施設をダブルワーク先に選んでしまうと、シフトが重なり、職場に迷惑をかける恐れがあります。
ダブルワークで注意すべきことは？
副業は法律で禁じられておらず、誰しもが持つ権利です。
厚生労働省の「モデル就業規則」は2018年の改訂により、本業の会社の許可なく他社で業務に携わることを禁じる部分を削除されました。
副業しやすい環境にはなったものの、ダブルワークを始める前に注意点を把握すると、トラブルを避けられます。
職場は副業OKか
本業の職場の就業規則に副業に関する記載がない場合、または本業の会社名を出さないことを条件にするケースは、届出を出す必要はありません。
しかし、副業OKと就業規則にある職場の多くは、事前に許可が必要です。
事業所独自の申請書へ記入して提出し、副業先の事業主名などの情報を明かす必要があります。
同じ介護業界でダブルワーク先を選んでも問題はないか、事前に関連部署へ確認してから副業先を決めましょう。
体調に気を付ける
介護業界でダブルワークを始めると、労働時間が長くなるため、体力・精神力の強さが欠かせません。
体を動かしすぎて疲れがとれず、新たな人間関係になじむまで特に気を遣うため、心身に疲労がたまりやすい状況になるでしょう。
収入アップやスキルアップなどのためのダブルワークですが、体調を崩してしまっては本末転倒です。
ダブルワークに慣れるまでは副業の職場での労働時間を控えめにし、様子を見てから増やしていくことをおすすめします。
スケジュール管理に注意
本業がシフト勤務の場合は、副業の職場の出勤日を重ならない配慮が必要です。
本業が定時勤務で副業がシフト勤務であれば、比較的スケジュール調整をしやすいですが、本業は勤務時間が不規則な場合、十分なスケジュール管理をしましょう。
両方の職場のシフトが出たら重複がないかすぐに確認し、スケジュール管理ツールを使って予定を書き込み、把握します。
前日のうちに翌日の勤務先と出勤時間を確認して、本業の職場とダブルワーク先の両方に迷惑をかけない工夫をしましょう。
確定申告を行う
ダブルワーク先の介護の職場で給与を受け取り、所得が20万円を超えた場合は確定申告を行います。
本業の職場で年末調整を受けていると、副業の職場では給与控除を初め、あらゆる控除を受けられません。
するとダブルワーク先で得た給与の多くは所得になるため、注意しましょう。
副業の所得が20万円を超えたにも関わらず、確定申告せず税金を納めないままでいると、最悪の場合脱税として罰せられる恐れがあります。
またダブルワーク先で源泉徴収されている場合は、確定申告をすると収め過ぎた所得税の還付を期待できます。
もし所得が20万円を超えていなくても源泉徴収された分があれば、確定申告しましょう。
介護職におすすめのダブルワークとは？
同じ介護業界で副業先を探す場合、体力・使える時間・スキルや経験などに合うかを考えましょう。
介護の仕事でダブルワークを見つけたい方へ、おすすめの仕事を紹介します。
介護施設の夜勤の仕事
夜勤専従のパートの場合、週1日ほどの少ない日数で出勤することもできます。
1回の夜勤の相場は6,000円程度で、夜勤手当がつくため日中の勤務より、効率よく収入アップできる働き方です。
ただし夜間はスタッフ数が日中よりも少ないため、緊急時の対応も自分でしなくてはなりません。
もしもに備えて、夜勤をともなう介護職の経験がある方や、介護の現場での実務経験が長い方が求められます。
訪問介護の仕事
訪問介護の登録ヘルパーは、短時間勤務ができてシフト調整をしやすいので、ダブルワークにおすすめです。
本業の職場が施設系の場合、利用者のもとを訪れて介護サービスを提供する訪問介護を経験すると、個別ケアのスキルアップを期待できます。
ただし、訪問介護をするには初任者研修修了以上の資格が必要です。
派遣の仕事
派遣会社へ登録し、介護スタッフとして派遣されて働く方法です。
登録した派遣会社に希望する勤務時間や時給などを伝え、最適なダブルワーク先を探せます。
派遣会社はあらゆる職場の求人を持っているので、仕事を通して幅広い経験ができます。
アルバイトやパートとして働くよりも時給が高めで、福利厚生が充実しているというメリットもある働き方です。
ダブルワークの探し方
介護業界でダブルワーク先を探すには、自分で求人情報を調べるだけでなく、人材派遣会社の利用も検討しましょう。
人材派遣会社は、幅広い職場のさまざまな条件の求人を扱っています。
・人材派遣会社ができること
「ダブルワーク先を見つけたい」と担当者に伝えると、働きやすい条件を満たした求人を紹介します。
求人情報だけでなく、その職場に関する詳しい情報の提供や、すでに派遣したスタッフがいるかなどもわかるでしょう。
また希望に沿った求人だけでなく、就職・転職のプロから見てあなたにおすすめの職場情報を提供することもあります。
新たな視点が加わると、ダブルワーク先の候補が広がり、できるだけ条件を妥協せず働ける職場と出会えます。
・働きながらでも副業を探せる
本業の職場で働きつつ副業先を見つけることは、忙しさからなかなか進まない方もいます。
人材派遣会社の力を借りると、今の職場と比較して適切な職場を紹介するほか、キャリアプランの相談も可能です。
プロのアドバイスを受けながらダブルワーク先を探すことは、あなたに合った働きやすい職場を見つける近道です。
静岡県で副業先を探している方へ、人材派遣会社の「アクタガワHRM」をおすすめします。
地元静岡県で20年以上の人材派遣の実績があり、就職に必要なアドバイスや豊富な求人情報、職場についての情報も豊富に扱っています。
まとめ
本業を介護業界でもち、ダブルワーク先も同じ業界を選ぶと、収入アップだけでなくスキルアップや将来のキャリアアップにも役立ちます。
その反面、体力や精神的な負担は増え、シフト調整が難しくなるなどのデメリットもあります。
ダブルワークを始める前に、十分な事前準備をしましょう。
人材派遣会社を利用するなどして、自分にぴったりなダブルワーク先を見つけ、さらに充実した毎日を送りましょう。
