介護の仕事をしていて無事故であれば、一番いいのですが高齢の方や障害を持った方の支援を行うので大なり小なり事故が起きてしまうことがあります。事故が起きた時の対応、事故後の分析を含め、項目別に記載していきます。
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現場を確認し、安全を確保できるようにする
事故現場を徹底的に確認し、二次被害が起きないようにします。例えば、利用者の方が転倒し、コップの水をこぼしたなら転倒した利用者の方の安否を確認し、安全を確保するのと同時に水を拭き取るか、他の利用者の方に濡れているところを歩かないように声かけし、更なる転倒を防ぐというようなことです。また、利用者の方が出血している場合は血に直に触れないように防護服、手袋、帽子などを装備してから止血などの対応をしましょう。普段からそうした感染予防グッズはすぐに用意できるようにしておきましょう。
チームで動いていく
事故が起きた時に必要なのは1人で解決しようとしないことです。色々な手段を使い、他の職員に現状を簡潔に伝え、応援を呼びましょう。特に救急車を呼ぶ時は1人では対応できないと考えてください。また、夜勤で1人の時で他のユニットやフロアが忙しいかもと感じても、とりあえずは内線などで連絡しましょう。利用者の方の命を守るためにチームをフル活用していきましょう。
普段より段取りよく動けるようにしておく
事故にもよりますが、命を守るためにスピードが求められてくる案件もあります。普段から緊急連絡先、AED設置場所を知っておく、救急車で搬送される時に持っていく書類はすぐに用意できるところに置いておくなど事故があった時に段取りよく動ける体制を作っておくことが大切です。また、利用者の方を安全な場所に移動することができる簡易担架などを作れるセットを分かりやすいところに置いておき、事故時に段取りよく用意できるようにしておくことも大切です。
避難訓練などを本当に事故が起きたと考えて参加する
項目3の段取りよく動くことに関連しますが、行動するには経験が必要です。避難訓練、AEDについての研修は本当に事故現場と考えて参加することが大切です。事故が起きたらなんとか対応できるさと考えていい加減に受けていると実際の事故で段取りよく動けない事態になりかねません。
事故についての記録をすべて残しておく
事故についての記録は写真、文章、他の職員の証言などあらゆる形ですべて残しておきましょう。後述しますが、記録内容によって再発防止策を考えたり、責任の所在などを判断したりします。記録するのは現場の状況、事故内容、事故後に対応したことすべてです。
事故を予見できたのか、回避できたのかで分析する
事故について起きることを予見できたのか、それによって回避できたのかを分析します。例えば、床が濡れているのを知っていたなら転倒することは予見でき、濡れている床を吹いていれば回避できたとかです。なお、予見できて回避できた案件については責任が重くなる傾向にあります。
事故後の対応について分析する
事故後に最善の対応ができたかを分析します。例えば、利用者の方が転倒して怪我をしてしまったが、すぐに圧迫止血をし、その後すぐに病院に行ったので大事に至らずに済んだなどです。
再発防止策を立てる
6と7の分析後、事故の再発防止策を立てていきます。転倒案件なら床に緩衝素材を起き、利用者が受傷しないようにしようなどです。
事故に関する情報は共有する
事故情報については他部署でも見れるようにし、共有していきましょう。共有によって組織全体で同じような事故を防ぐことができます。
まとめ
最初に介護の仕事をしていると大なり小なり事故に遭遇すると記載しました。ただ、ある程度までは事故を未然に防ぐことができます。防ぐためには項目6の分析を事故がおきてなくてもすることです。例えば、段差があるから利用者の方がつまづいて転倒するかもしれない→段差をなくそうと行動するなどです。また、事故によっては裁判などになる可能性もあります。裁判の判断材料は項目5で述べた事故に関する記録となってきます。記録がなければ、不利になることも考えられます。なお、一番してはいけないのが記録の改竄です。裁判になれば、現場を徹底的に調べます。特に警察が介入した事故の場合、どこに過失などがあったのかを見ますのでもし、それで判明した事実と記録が違う場合、更に責任が重くなります。もし、個人の判断でした場合は組織が守ってくれなくなるので個人で責任を負うことになるので事故が起きたら、組織の上司に素直に報告していきましょう。
最後になりますが、事故分析の仕方の覚え方を以下に記載します。
事故がなくて よ(予見) か(回避) っ た(対応) さ(再発防止)。
介護職での毎日が良かったと言えるように仕事を進めていきましょう。