新型コロナウイルス感染症対策で、とても緊張感のある日々を過ごしていると思います。介護者もそうですが、特に高齢の利用者さんも同じではないでしょうか。せっかくサービスを利用して頂ける利用者さんには、感染症対策をした上で充実した時間を過ごして頂きたいものです。ここでは、12月のレクリエーションを目的別に、運動・脳トレ・コミュニケーションと3つに別けて紹介します。
Contents
運動
上半身の運動
座ったままバスケット(玉入れ)
小さなバケツとボールを用意します。バケツは、あまり大きすぎないものが良いです。
ボールは、ゴムボールかクッションボールにて安全性を確保します。利用者さんの巧緻性や握力・腕の可動域によって使用するものを使い分けます。実施者(利用者さん)に座ってもらい2~3メートル先にバケツを置き、そこに向かって投げてもらいます。だいたい3投ごとに順番を交替します。この時、集中しすぎて椅子から転落しないように介護者は注意が必要です。利用者さんをチームに分けてチーム選にすると一体感が増します。ゲーム性を高めたい場合は、サイコロを使用して投げるボールの種類やゴールの距離を出た数によって変化するのも良いです。
下半身の運動
座ったままボーリング
ボーリングと言っても、足を使います。サッカーボール位の大きさのボールを用意します。ボーリン部のピンは500mlか1ℓのペットボトルを10本用意します。ペットボトルが倒れやすくなる為に、水を下から1~2㎝の所まで入れると良いです。ペットボトルを、ボーリングのピンのように並べ、座ったままボールを足で蹴り2回行った合計数で競います。こちらも、椅子からの転落に注意が必要です。ボーリングのピンは、缶にすると「カチン」と倒れた時に音が鳴る為良い場合もあります。ペットボトルの場合は、色を塗ったり絵を張ったりと、他のレクリエーションで準備も行えます。
脳トレ
虫食いゲーム
四字熟語や、有名な俳句等のワードを虫食いにして、空いた部分を当ててもらいます。
例えば、○○も歩けば棒に当たるという問題を出したとします。いぬという回答が出たら、それで終わりでなく、私は犬を飼っています。今の季節は寒くなって来たので散歩の時は、しっかりとコートを着て散歩に出ています等季節感を感じられるようなエピソードトークを入れ話を膨らませます。
サイコロお題ゲーム
各利用者さんに、サイコロを振ってもらいます。その中から出た数によってクイズを出します。例えば、4が出た場合野球のチームを4つ答えてください等です。このゲームは、各利用者さんの好きな事や得意な事を事前に知っておく必要があります。好きな事や得意な事だと話がしやすい為です。その流れで、好きな野球選手は誰ですか?というように話を膨らませるのも良いです。利用者さんについて知っておくと言うのは、介護者のスキルアップにもつながります。利用者さんも楽しめる為、一石二鳥です。
箱の中身は何でしょうゲーム
これは、テレビでも良くあるゲームですのでイメージが沸きやすいのではないでしょうか。前をくりぬいた段ボールを用意して、横に両手を入れられる穴を開けます。実施利用者さんは、見えないように箱の後ろに居てもらいます。他の利用者さんは、前から見えるように座ってもらいます。当てやすくする為に4~5個事前に箱に入れる物を用意して実施利用者さんに見てもらいます。目を閉じてもらい、その中から1つ箱に入れて手の感覚で当ててもらいます。なかなか当てられない場合は、利用者さんにヒントを出してもらいます。
コミュニケーション
シーツでバレー
大きめのゴムボールとシーツを用意します。椅子を円に並べて利用者さんに座ってもらいます。円の真ん中で区切り、2チームに分かれてもらいます。利用者さんにシーツを持ってもらい、上げ下げでボールを移動させます。ボールが落ちた所のチームが1点失点となります。合計3~5点で何セットか行います。手の運動は勿論、利用者さん同士の連携が目的です。同じ利用者さんの所で何度も失点しないように、介護者はサポートをする必要がありますが、スポーツ性があるレクリエーションです。
お玉リレー
利用者さんに、円になって座ってもらいます。お玉に乗せた卓球ボールを次の人に渡して行きリレーを行います。これは、スポーツ性はありますが個々のADLが顕著にクローズアップしてしまう為、チーム対抗戦ではなくて全体で何秒でできたかという感じで1チームで行った方が一体感が生まれます。
ペットボトル箸入れ
2人1組で2チームごとに行います。500mlのペットボトルと、割った割り箸を5~7本用意します。介護者の合図で、1人の利用者さんはおみくじのように、ペットボトルから割り箸を出します。割り箸がで切ったら選手交代で、次の利用者さんが今度はペットボトルに箸を入れて行きます。対抗戦の為、対戦利用者さんの巧緻性やADLを考慮した対戦相手選びが必要です。チーム選なので、利用者さん同士のコミュニケーションと一体感が生まれます。
まとめ
紹介したレクリエーションはいかがでしたか。身近にある物で行えるレクリエーションばかりです。目的別に行える為、ケアプランに沿った介護にも活用できると思います。利用者さんに楽しんでもらいながら、利用者さんの活力も高められると思います。よろしければ、是非試してみてください。