介護職の仕事が大変な理由と改善の手段

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介護職の仕事が大変な理由と改善の手段

介護職の仕事は3K(きつい・汚い・危険)といったイメージをもっている人も少なくはないことから人気のある職業と言えない一面があります。しかし、実際に介護職として働いた経験のある方はよく理解されているかと思いますが介護の仕事は大変ではあるものの、困っている人から「ありがとう」と心から感謝してもらうことができるやりがいのある素晴らしい仕事です。この記事では介護職の「大変」にスポットをあて、大変な理由とそれを改善する方法について紹介していきます。

介護職の仕事が大変な理由

介護職の大変さについて考える際に注目したのがH27年に厚生労働省の発表した「介護人材の確保について」という資料です。この資料には「介護福祉士が過去に働いていた職場を辞めた理由」の統計がとられています。辞めた理由と介護職が大変な理由にある関係性に着目しながらその改善策について考えてみます。

「過去働いていた職場を辞めた理由」抜粋

  • 結婚、出産・育児(7%)
  • 職場の人間関係に問題あった(7%)
  • 収入が少なかった(5%)
  • 心身の不調(腰痛を除く)、高齢(0%)
  • 労働時間・休日・勤務体制があわなかった(9%)
  • 腰痛(3%)
  • 将来の見込みが立たなかった(2%)

(参照資料:H27年「介護人材の確保について」厚生労働省)

課題:給料が少ない

結婚、出産、育児といったライフイベントを機に介護職を辞める方が多いという結果がでているのはなぜでしょうか。理由の一つに給料の少なさが考えられます。全産業で1年を通じて勤務した給与所得者1人当たりの平均給与は 441 万円(平成30年分民間給与実態統計調査結果・国税庁)、介護士の年間の平均給与は約340万円(平成30年度賃金構造基本統計調査・厚生労働省)となっています。家族を守るためにはどうしてもお金が必要となるので「結婚、出産、育児」といった機会に給料の少ない介護職を辞める方が多いのもうなずけます。実際、辞めた理由のトップ3以外に「収入が少なかった」「将来の見込みが立たなかった」というお金にまつわる理由が上がっています。

改善策:キャリアアップを目指しプランを立てる

介護職を辞めずに給料をアップさせるために現場の主任やリーダーといった管理職を目指してはどうでしょうか。こういった役職に就くことでたいていの場合は給料がアップします。役職は希望したからといって簡単に就くことはできないのでキャリアアップのためのしっかりとしたプランを立てる必要があります。例えば、2年後には介護福祉士の資格を取得して、その後に現場のリーダーを目指す、さらに3年後には施設の介護責任者といった具合です。

課題:希望にそった働き方ができない

結婚をして出産、育児をはじめるとそれまでの生活とはリズムが大きく変化します。独身であれば気にならなかった労働時間や自由に調整できた休日、柔軟に対応できた勤務も家族ができるとそうはいかなくなります。保育園や小学校は基本土日が休みのことが多いですし子供を残して仕事へ行くことに対していい気持ちはしなくなる方もいます。両親の介護をする場合も同様でしょう。介護職の仕事は休日や勤務が不規則であることが多いので家族の面倒を見ることと仕事の両立が難しい一面があります。

改善策:希望通りに休むことができる勤務体制の部署や事業所への異動をする。

デイサービスであれば日曜が休みの事業所が多くありますし、ホームヘルパーであれば比較的勤務する時間を調整しやすいのでそういった部署への異動をするのも改善する方法の一つです。事業所によってはそれまで不規則な勤務であっても9時から18時までといった日勤専属にしてもらうことができる場合もあるので管理者など職員の勤務を管理している立場の人に相談をしてみましょう。

課題:心身のバランスをくずしてしまう

結婚、出産・育児や両親の介護など家族を守るためには自身が健康であることが重要です。ですが、「過去働いていた職場を辞めた理由」を見ると分かるように介護職は腰痛になってしまうことをはじめ体の調子を崩してしまうケースが少なくありません。また、職場の人間関係に悩み心のバランスを崩してしまうこともあります。

改善策:自分のできることをする

腰痛など体の調子を悪くしないために、まずは介護職として必要な知識と技術を学び身につけるようにしましょう。例えば、腰痛を予防するためにはボディメカニクスの技術を習得することで自身の体への負担を減らすことができます。人間関係に悩んでいるのであれば何が原因で悩んでいるのか掘り下げて考え改善するための行動をしましょう。人間関係に悩む原因が介護の進め方であれば支援の根拠を見つめなおし共有することで悩みを解消できることがあります。もし、性格が合わないことで悩んでいるのであれば必要以上に関わらず、仕事を一緒にしていくうえで支障のない範囲での付き合いに切り替えるのもいいでしょう。このようにまずは自分ができることをして自身の心身を守ってあげてください。一方で自身だけではできないこともあるかと思います。そんな時は周囲の同僚や上司を頼り相談しましょう。周囲の人に頼ることで体に負担の大きかった介助を見直せる、悩んでいた人間関係を解決する協力をしてくれることにつながり心身の健康を保ちやすくなるのではないでしょうか。

まとめ

介護職の大変さにスポットをあてながら改善するための方法や考え方をお伝えしてきましたが参考になったでしょうか。もし、今の職場で大変さの占めるウェイトが多くなりすぎ改善の道が見えないようであれば転職をするというのもよいでしょう。本記事がみなさんの希望を叶え大変なことを改善するきっかけになれば嬉しく思います。

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