みなさんは介護の現場で働いていて人間関係で悩んだことはありませんか?
おそらく、だれもが一度や二度は真剣に考えこんでしまったことがあるかと思います。
公益財団法人の介護労働安定センターが行った調査(平成30年度介護労働実態調査の結果と特徴)によると、介護関係の仕事を辞めた方の15.4%が「職場の人間関係に問題があったため」となっています。
数値を見ると意外と少ないように感じますが、人数に置き換えてみると介護関係の仕事を辞めた人のうち6~7人に1人が人間関係を理由に職を離れていることになり、決して少ないとは言えないように思えます。
人間関係に悩んだ人すべてが離職するわけではないことを考えると、さらに多くの方が人間関係に悩んでいると言えるでしょう。
出典
公益財団法人 介護労働安定センター「―平成30年度 介護労働実態調査結果について―」
Contents
介護現場の人間関係が悪化する理由
介護現場の人間関係が悪化する主な理由として、次の3つが挙げられます。
介護の仕事に関わる人が多い
介護の仕事は、利用者さんやそのご家族、同僚や上司、他職種のスタッフなど、多くの人と関わる必要があります。利用者一人ひとりに対して、きめ細やかなケアを提供しなければならない一方で、それぞれの立場の人との調整も欠かせません。
関わる人間が多くなればなるほど、問題は起きやすくなる傾向にあります。
介護現場のスタッフの属性が多様
介護現場には、年齢も経験も価値観も異なる多様なスタッフが集まっています。
10代から70代まで、幅広い年齢層のスタッフがチームを組んで働くことも介護現場では珍しくありません。
こうした年代も性別も違うスタッフ同士では、お互いの立場や背景を理解し合うことは難しいと考えられます。
介護の業務過多によるストレス
介護現場の多くは、慢性的な人手不足に陥っています。
そのため、一人ひとりの職員が担う業務量は多く、常に時間に追われる毎日を送っています。
業務過多のストレスから、同僚との些細なすれ違いも起きてしまうこともあるでしょう。
介護現場の人間関係をより良くするために
人間関係の悩みと一口に言っても経験年数や役職などの立場、個人の性格などにより悩みは人の数だけあると言えます。
ちなみに「平成30年度介護労働実態調査の結果と特徴」を見てみると、悩みのトップ3は「自分と合わない上司や同僚がいる」「部下の指導が難しい」「ケアの方法について意見交換が不十分である」となっています。
みなさんが抱えている人間関係の悩みも、大きく分けることこれらに当てはまるという方も多いのではないでしょうか。
悩みを整理する
悩みを改善するための手法に「自分でなんとかなりそうな悩み」と「自分ではどうしようもない悩み」に整理してみるというものがあります。自分でなんとかなりそうな悩みは自分の努力で改善を目指し、自分でどうしようもない悩みについては一人でなんとかしようと思わずに周りの人を頼って改善を目指す、というものです。
具体的にどのような手法なのか、悩みのトップ3をもとに考えてみます。
自分と合わない上司や同僚がいる場合
自分と上司や同僚はどういった部分が合わないのでしょうか。
性格的なものなのか、介護への考え方なのか、仕事のスタンスの問題なのかなど合わない部分をまずはじっくりと考えてみましょう。
例えば、性格が合わないのであれば介護の基本でもある受容のスキルを使い相手を受け入れ相手の立場に立ち物事を考えることで、その人のことを理解でき悩みが改善するかもしれません。
この部分が「自分でどうにかできる悩み」になります。
ただし、人間はどうしても合う合わないがあるので、自分の努力だけでは改善できないこともあります。
そうであるなら周囲の人に相談をして「自分でどうにかならない悩み」を改善するために協力をしてもらうのも大切ですよね。また、仕事上での関りは仕方ないですが、必要以上には深く関わらないというのも上司や同僚と合わないという悩みを改善する方法の一つです。
介護の考え方・やり方が合わないのであれば、ルール作りが必要かもしれません。
このルールとは自分を含め、個人の考え・やり方にとらわれるのではなく介護職員初任者研修や実務者研修、介護福祉士のテキストなどにのっているような考え方・やり方をベースに介護をしていく、ということです。
そうすることでお互いの間に根拠のある共通のルールができ介護の考え方・やり方が合わないことでもめてしまうことを避けることができます。
これも自分でできればよいのですが難しいようであれば、周りの上司や同僚に相談をして客観的な視点を交えながら協力をしてもらい改善を目指してはどうでしょうか。
「部下の指導が難しい」「ケアの方法について意見交換が不十分である」についても上記で伝えた内容と同様に、できるだけ細やかに悩みを整理してみてください。
部下と性格が合わないのか、指導の方法が適していないと感じいているのか、ケアの方法の根拠となる部分は何を基準にしているのか、意見交換が不十分と感じる理由は何なのかなど、まずは自分の悩みを整理し掘り下げることをしてみることをお勧めします。
そうすることで、自分のできること・そうでないことが見えてきます。
そのうえで改善への行動を起こしてみましょう。
介護現場の人間関係でやってはいけない行動
人間関係の悩みを改善するために行動を起こす際、「やってはいけないこと」というものがあります。
イライラしたまま感情的な態度で相手に接すること、人の愚痴や悪口・噂話を言うことです。
感情的な態度は相手によい印象を与えないどころか悪印象を与えてしまい、人間関係の悩みが深刻になってしまいかねません。
また、愚痴などはどのような形で相手に伝わるかわからないものです。
悩みを改善しようと頑張っている自分の努力が無駄になってしまいかねないので、十分に注意してください。
まとめ
「平成30年度介護労働実態調査の結果と特徴」によれば、介護職に就く人々の約半数が以前は介護や医療関連の仕事に従事していたことが分かります。
これは、介護業界が持つ特有の魅力が多くの人を引きつけている証拠でしょう。
しかし、この魅力的な職場でも、人間関係に起因する悩みは避けられない現実です。
介護職を辞める人の中には、人間関係の問題を理由に挙げる人も少なくありません。このような悩みは、上司や同僚との相性、部下の指導、ケア方法に関する意見交換の不足など、さまざまな形で現れます。
これらの問題に対処するためには、自分自身で解決できるものとそうでないものを見極め、適切な対応を考えることが重要です。
しかし、自分だけの力では解決が難しい場合もあります。
そんな時は、様々な介護現場の知識を持つコンサルタントに相談することも有効な手段です。
コンサルタントは、あなたの状況を客観的に評価し、具体的なアドバイスや解決策を提供してくれるでしょう。また、人間関係に悩まされることの少ない職場を探す際にも、彼らの豊富な経験と知識が役立つはずです。
この記事を読んだ皆さんが、人間関係の悩みを改善し、介護の職場で長く働くことができるよう、コンサルタントに相談してみることをお勧めします。
そうすることで、介護の魅力を最大限に活かした職場での充実したキャリアを築くことができるかもしれません。
みなさんが、人間関係の悩みを改善でき、魅力のあふれる介護の職場で働けるようになれば嬉しく思います。
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